上司や先輩から複数の仕事を受けた時、どんな順番で仕事を消化していますか?
入社したての頃は、お試し期間のようなものなので、
1人1つの仕事「シングルタスク」が多いと思います。
でも1年も経てば、もう先輩。
処理できる仕事も少しずつ範囲が広がり、期限もタイトな作業が増えてくる。
すると複数の人から同時期に仕事の依頼を受けることもあります。
いわゆる「マルチタスク」ですね。
振られた仕事は、どのような順番で消化されているでしょうか?
例えば、
・依頼を受けた順
・依頼者の上限関係を見て、偉い人からの仕事を優先
・おもしろそう、興味ある仕事、簡単そうな仕事 から始める
なんて人もいました。
1分以内に終わる仕事なら 先に消化してもOK
簡単そうな仕事から着手するのは、良いことです。
但し条件があります。
「1分以内に完了できそうな仕事」のみ です。
1分以上かかるのなら、他の仕事と同様、順位を決めてから着手した方が良いです。
なぜなら、5分や10分でできる。と思っていても、想定外につまづいたり進まなかった場合、
その仕事に固執してしまい、期限の遅れを招いたり、後でやろうと中途で手放すと、放置した時間が長いほど内容を忘れてしまう為、思い出すのに時間を要し、結局最初に取りかかった時間が無駄になってしまうからです。
1分で完了しそうな仕事はリスクが低いので、先に消化してもいいね。ということです。
重要度と緊急度で 仕事を分類する
さて、では普通の仕事はどのような順位で決めれば良いのか?
一般的に言われるのは、仕事の「重要度」と「緊急度」で4つのカテゴリに分けるという方法ですね。
期限は大切
まず仕事を受けた時に、最低でも「期限」だけは確認した方が良いと思います。
納期を守ることは、結構重要です。
例えば作業量が多いから、「今週中でもいいかな」なんて自分の判断で優先順位を下げた仕事が、
実は「今日中に終わらせる必要があった」
なんて すれ違いもあったりします。
こんな多くの仕事量、今日中に消化できるわけないよ
と思うなら、
それを依頼者に伝える必要があります。
今日中が期限なら、自分の能力では1/3消化するのが限界です。今週中なら消化できそうです。
と言えば良いのです。
あなたが無理に残業する必要もありません。
そうすれば、依頼者は
じゃあ今週中でいいよ
と期限を延ばしてくれたり、
あと2人協力してもらえれば、今日中にいける?
とヘルプを検討してくれたり、
どこに時間がかかりそうなの?
あ、そこはこういう方法でやればすぐできるんだよ
など、
実はあなたたの仕事の方法に問題があって 解決法を助言してくれたり・・・と、
なんとかなるものです。
また、先輩2人から同じ日に依頼されて、困った場合。
例えば、Aさんから依頼を受けた作業が、今日中期限です。
仕事に着手していたら、Bさんからも今日中期限の仕事を依頼されました。
両方とも今日中に消化するのは無理だ
と思ったなら、Bさんに伝えれば良いのです。
実はAさんからも仕事を受けてまして、今日中が期限なんです。
Bさんの仕事は明日なら対応可能ですが、いかがしましょう?
もし、Bさんが引き下がらず
今日中にやって!
と言うのなら、効果的な呪文があります。
では、BさんからAさんに期限の相談をしていただけますか?
AさんとBさんを戦わせればいい。
それでもBさんが譲らなかった場合は、あなたからAさんに相談しましょう。
Bさんから作業の割り込み依頼がありまして、Aさん依頼の作業が今日中完了は厳しいのですが、どうしましょう?
ポイントは『割り込み』というキーワードを使用することです。
割り込み=強引
という印象を与えることができます。
Aさんは、Bさんと自分の上下関係を考慮して、回答をくれるはずです。
あなたに不利な回答は、ほぼ無いはず。
但し、AさんもBさんも譲らないケースというのが存在します。
その場合は、最終手段。
AさんとBさんの上司に相談するのです。
優秀な上司なら、それぞれにヒアリングして優先順位を決め、あなたに指示をくれるでしょう。
何も対応してくれないダメ上司なら・・・それはもう、ブラックです。
話が逸れてしまいましたが、期限を確認するということは、仕事の優先順位を決める上で大事な要素だというお話でした。
会社の売上に直結する仕事は 重要
さて、緊急度と重要度のマトリクスの中に、仕事例を記載しましたが、
議事録の作成が「1番(重要度高・緊急度高)」と「3番(重要度低・緊急度高)」の両方にあることに お気づきでしょうか?
違いは、議事録の打ち合わせメンバーが「社外」か「社内」の違いです。
なぜ、違うのか?
社外の人の場合、相手方が議事録を要求してくるケースがあるからです。
後になって「言った」「言わない」の、トラブルにならないよう、
打ち合わせ内容を書面に残し、かつ、相手方でも内容を確認することで、双方の認識が一致していることを認めるために、議事録は必要とされます。
「社外の人との打ち合わせ」かつ「議事録を要求してくる」ということは、上流工程の作業について打ち合わせるケースがほとんどです。
水と同じように、作業も上流から下流へ流れます。
上流の水は流れが早いですよね。
作業も同じで、上流工程は早く物事を決めないと、全体の工期に影響が発生します。
その為、議事録を早く用意することが求められるのです。
議事録を提出するまでの期限が短い。という意味で、緊急度も重要度も高くなります。
一方、社内の打ち合わせの議事録は、「打ち合わせをしたことの記録」という位置づけが多いです。
上流工程ではない為、重要度は低くなります。
但し、記憶は薄れていくものですから、早く記録する必要はありますし、また、メンバーへ情報共有する為にも緊急度は高めです。
さて、そういう目線で視ると、重要度=会社の売上 とも見れますね。
良い例でいくと「2番(重要度高・緊急度低)」の作業です。
「2番」は、しっかり準備をして、大きな成果に繋げる作業が該当します。
その一例として、マニュアル作成を上げました。
マニュアルなんて、後でもいいじゃん。
と、思われるかもしれませんが、仕事を一定の高品質で保つには、メンバー全員の足並みを揃えることが大切です。
メンバーの数が多ければ多いほど、「作業基準」が必要になりますので、その「基準」が「マニュアル」に相当するわけです。
「感覚」で仕事をすると、品質にバラつきが発生します。
しかし、マニュアルに基づいて作業し、メンバー間で「あれ、ここはマニュアルと違うね」と気がつけば品質が向上するわけです。
後で手直しする時間が省略できる=仕事が早く終わる ともなりますね。
品質が高ければ、顧客からも喜ばれ、次の仕事(=売上)に繋がります。
他の人が関わる仕事は 最優先
今回、優先順位の決め方として、「1番(重要度高・緊急度高)」とか「2番(重要度高・緊急度低)」と分類しましたが、実際の仕事では「1番」の中にも、複数の仕事が存在します。
「1番」の中で、どうやって優先順位を決めればよいのでしょうか?
それは「自分一人でできる作業」か「他の人が関連する作業」か、で分類してみてください。
そして、「他の人が関連する作業」を最優先で対応していただきたい。
「自分一人でできる作業」とは、事前に期限を確認したし、やり方も確認した。
後は淡々と消化するだけ。というレベル。
一方、「他の人が関連する作業」とは、自分以外の人に確認や了承が必要な作業のことです。
例えば、作業確認の為に相手方へメール送信しました。
すぐに返信があれば、問題はないのですが、
相手が休暇中で回答が来ない。
相手が忙しくて回答が遅れる。
迷惑メール扱いされて、そもそも相手が読んでいなかった。
など、返信に時間がかかるケースがよくあるものです。
これらも「リスク」と位置づけます。
仕事において「リスク」対策は重要で、早めの対応が肝心です。
相手方からすぐに返信が来なくても、その間に「自分一人でできる作業」をすればよいのです。
でも「他の人が関連する作業」を後回しにすると、期限に間に合わない可能性が出てきます。
期限に間に合いませんでした。お客様から回答が来ないんです。
間に合わないなら、もっと早く報告して欲しかったなぁ
先方には、いつ連絡したの?
2日前です。
え?この仕事は10日前に依頼したものだよね。
どうして 最初に先方へ連絡しなかったの?
相手だって都合があるんだよ?
・・・
まとめ
- 1分以内に終わる仕事なら、先に消化してもOK
- 仕事は「重要度」と「緊急度」で分類し、優先順位を決める
- 仕事の依頼を受けたら、期限を確認する
- 優先順位に迷ったら、この仕事は会社の売上に直結するか?考える
- 他の人が関わる仕事は、真っ先に着手する